大山猫亭音楽缶詰開封装置スピーカー1 ― 2004/12/14

大山猫ちゃんが音楽缶詰開封装置に再びのめり込んだのは、2004年、大山猫亭と称する、北の家に移住したのを契機に、ユニットの改造を行った下のスピーカー、大山猫ちゃんが、まだ体力十分の今を去ること10数年まえ、その体力にものを言わせて製作した長岡式D-55、移転した防音処理の部屋でこれで思い切って音を出せると音だしをし、その圧倒的エネルギーに満ち満ちた豪快ななりっぷりに体力の限界を感じ、もっと清冽な高音と見通しの良い中高音と弾力性のある低音がほしいと、年寄りじみた思いを抱いていたころ、遠い昔バックロードホーンに思いを寄せ始めたころからその姿にあこがれていたローサー(Lowther)の話が出て、さらに話を進めると大山猫のD-55とアコースタ115(Acousta 115)はサイズやホーンロードもほとんどおんなじ、ということでオリジナルのFE206Super (Fostex) に代わって左の写真のPM6A (Lowther)がD-55をドライブすることとなったのですが、FE206Superのユニットの磁石も巨大なものだったのですがPM6Aの磁石は奥行きがあり、D-55のスピーカーバックキャビネットにぎりぎりで、その上取り付け穴がほんの少し大きくしないと装着できず、回し鋸と鑢でバッフルを加工、何とかユニットを収めたのが左の写真で、ユニットの周りの塗装のない部分はFE206Superのユニットカバーの跡で、再塗装を施してないのは愛嬌、PM6Aの説明書によると慣らし運転が必要とのことで、しかも、音量の注文もあり、慣らし運転の時間の指定もあり、恐る恐るミンシャ・マイスキーのバッハチェロソナタを再生、そのあまりにも涼やかな晩秋の虫の独奏のような響きに装着の苦労も忘れてしばし聞き入る。それまでの知識では、ローサーのユニットは高音に癖を有し、低音再生が難しいので、乗りこなすのがとても難しい馬であると思っていたことも忘れて、ついにはワインを飲みながらチェロソナタの鑑賞。鳴らし運転もチェロで良いやと、そのままリピートで演奏を続けさせて、幸せな眠りにつくことになったのです。あくる朝起きて部屋に入るとその音はますます肌理細やかさをまし、朝の寝ぼけ耳にも心地よく、それから1週間大山猫亭では観客のいない夜中の演奏会が行われたのです。で、慣らし運転もすみ、楽しく音楽に耳を傾けていたのですが、そこはこの趣味の魔性の領域、良くても悪くても、衝撃的な変化が起こると、その影響は装置全てに革命の火を引き起こすことになるのですが、オーケストラのトライアングルの音がなんとも歯に詰まった肉の筋のように気になり始め、次第に音楽どころではなくなり、果ては今まで満足していたジャズのシンバルのアッタク音、太鼓の皮の音が等と、貧音妄想は広がるばかりで、今まで使っていたスーパーツィーターはFostexのTA90AでFE206Superとの相性は良く、満足していたのですが、これはもうスーパーツィーターの変更しかない、せっかく変えるならきっちりとしたものにしたいし、しかし、それなりに値段は高くなるし、と、悩んでいたのですが、
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