well Tempered type tonearm 自作3 ― 2006/12/03

大山猫亭のダイニングテーブルが工作台となり、切断は床に新聞紙を敷いて、まずは、支柱となるアクリルの角棒の裁断、ここで、安物買いの効果覿面、買ってきた金鋸の切れないこと切れないこと、遂に、思い余って、古い方の大工用鋸で切断を慣行、大工用鋸を出すとき、これも、依然求めた金鋸を発見、ちょっと試してみると、こちらは良質、安物に眼を奪われると、お金を失うの喩えを地で行った大山猫ちゃん、ちなみに大工用鋸、切れたは良いですが直角が出ない素人の悲しさ、これで、万力が無かったら、本当に切断するのに、途方にくれるところで、郊外の悪所のおじさまに感謝、しかし、直角が出ないと、骨組みを直角に組み上げられない、そこは、悪知恵のガラクタ箱、大山猫ちゃんの頭、最初の設計は完全無視で、実物、現物造形、幸い、アクリル接着剤は、これはもう最高、注射針様の針で流すだけで、ほぼ一分で完全接着、びくともしない、これならアクリルのタワーでも簡単に作れそう、底板のアクリル板に角材を寝かせて接着、それに、垂直に角材を立てて、つまり、切り口が直角でなくても、立てる角材が横に寝かせて底板に接着した角材と直行するように指で固定しておいて、直行に関しては当然、大工用、指しがねを使って直角を出し、指で押さえておいて、件の接着剤を流し込むと終わり、さらに、最初の横棒と平行に押えの横棒を接着、このやり方で行くと、仕上がりの美しさは別として、角材を寸法で切るときに切った面が直角でなくても良いことになり、これで、ぐっと、工作は楽に、さて、最初の構想では、支柱が二本立つ予定、そして、そこに、アクリル板を渡して、円盤を吊り下げるテグスを通す予定だったのですが、途中で小物工具を出そうと、小物工具の引き出しを開けて、大山猫ちゃんの眼が、それこそ、特上の鰹節とまたたびを同時に見つけたように輝いたのは、文房具には少しうるさい大山猫ちゃん、若かりし頃、コンパスを買うのに、さる有名デパートの高級文具売り場で求めた、ドイツ製コンパスセット、その中にデパイダー、二股の間に、両方にネジの切ってある、ダイアル付きのネジがあり、左右の足が均等に開く仕組みになっており、更に、ご丁寧に、足の先にある、針の長さを調整するためのネジ穴がそれぞれの足に、これはもう、Well Temperedの図のままで、彼のBill Firebaugh博士、the Ford Aerospace think tankの構成員、当然デバイダーは眼にする機会があったのでしょうか、正に構造はデバイダーと言うことで、これを流用、従って、支柱も一本立てばよいことに、この支柱に穴を開けて、デバイダーのつまむところを接着、更に横棒で補強、接着する前に、この横棒にタップを切って、ネジが取り付けられるように細工、と言うことで、円盤を吊り下げる部分と、テグスの調整を行う部分が完成、次に控えしが、アームの作成、ステンレスのパイプの切断から、ここでも、今回求めた金鋸、まったく歯が立たない、そこで、先ほど工具箱の中で見つけた高級金鋸の登場、何とか切れる、しかし、ステンレスは硬い、しかも、切るときにステンレスのあげる悲鳴たるや、必死で切っている大山猫ちゃんはまだしも、顔に毛のない猫チャン、歯が浮く、歯が浮くと逃げ惑う有様、何とかパイプの切断を終わり、次に穴あけ、つまり、円盤とパイプを、長いネジとナットを使って連結するわけで、円盤の方の穴あけは意外と簡単で、その上、下に貼ってあったフェルトをはがすと、回りに円周状に空いている穴は貫通しており、しかも、左右対称、つまり、この穴にテグスを結び付けるだけで、パイプを吊る部分の円形基板は完成、問題はパイプの穴あけ、相手は丸い、本当に、万力で挟まなければ、万事休すところで、パイプに、金鋸で十字に切れ目を少し入れて、ドリルを当てて、これがまた、思い出すだに、苦難の勤行、穴が開いたときには放心状態の大山猫ちゃん、力仕事はここまでと、出来上がった部品の組み立てに、件の円盤の中心に長い金属螺子をナットで固定、端っこにナットを噛まして、その上に、先ほど、決死の思い出、貫通する穴を空けた、ステンレスの棒、貫通した穴に螺子を通して、更にナットで固定、カートリッジとシェルは、まずは実験と言う事で、先月作ったと言うか、裸にしたSPU Classic Aをブチルゴムでシェルに取り付けたものを、これまた、ブチルゴムとビニールテープでステンレスのパイプに取り付けて、次はテグス、大山猫ちゃん、音楽缶詰開封装置の前がクラシックカメラ、その前は、フライフィッシング、その前に、聊か、海釣りにも手を出して、因みに、今でも釣りは殆ど漁師さん状態の仕事場のお仲間に、テグスは何が良質かと質問を、どうも、メーカーもさる事ながら東レ製が一番と、大山猫亭を探すと、僥倖、ハリス一号が、しかもなんと東レ製、流石に大山猫ちゃん、どんな趣味をする時も、例え釣れようと釣れまいと、道具は、調べ上げて一流品を、その上、何でも、何時かは使うかもと、その物持ちが良いと言うか、ため込む性格は、カラスかアライグマ、確か何処かにあったはずと、ガラクタ入れの引き出しをかさごそやると、すぐに見つかって、しかも、何と東レ製、1¢ャ、東レ製、ハリス一号をアームと連結済みの円盤に結びつけ、件のデバイダーの穴を通して二個のアクリルのネジに結んで、ネジでテグスを巻き取るように仕掛けて、これはあっさり上手く行き、ステンレスパイプの後ろに、テクニクスのアームに着いていたウエイトをつけるとテグス二本で均衡を保つやじろべー、ここで堪らず、早速レコード盤をトレースさせてみると、耳をすませば音が出る、しかし、針とレコードの接触抵抗に合わせて、カートリッジが前後へと揺れ、正にワウフラターの実演、なるほど、シリコンオイルはこの制動のためにもあるのかと納得する大山猫ちゃん、さて、後は、円盤を納めるステンレスの容器を固定して、カートリッジからの配線をして、シリコンオイルを容器に満たせば一応完成、しかし、飲まず食わずで、夜も8時、お昼過ぎから工作を始めたのですが、時の経つのは早いもので、その上、この段階で、昇圧トランスのCotterに接続するRCA端子を求めるのを忘れていたことに気付く、大山猫ちゃん、なんとなく、憔悴してきた、つまり、お腹が空いて、今日はここまでと、本来の目的のために、ダイニングテーブルを、工作代から開放する大山猫ちゃんでした。
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