Well Tempered type tonearm 自作6 ― 2006/12/06

さて、不幸が続くと、抜本的な改良が必要になる訳で、大山猫ちゃん、アームの最終改良、多分、大抵は最終にはならないのですが、一応、抜本的に改良を行おうと、この自作のWell Tempered型のアーム、今までの実験段階での評価で、当然主役として採用の能力を有する事を確認、それで、いよいよ、カートリッジを、これも、現在、主役で活躍中のバッハ所縁のKontrapunkt b(オルトフォン)に変更、因に、Kontrapunktは対位法、Well Temperedは平均律、それに伴い、今は、シェルをブチルゴムとビニールテープで固定しているのですが、此の部分を見るに耐える物に、さて、今までの問題の原因は、この自作アーム、ストレートアームで、かつ、ショートアーム、それに、現在はシェルをブチルゴムとビニールテープで固定している関係上、ヘッドシェルの角度を付けるのにも限界があり、また、ゴムとビニールテープの性質上、じわじわとストレートに戻ってしまうわけで、善し悪しは別として、理論も別として、今流行の、ストレートショートアーム、カートリッジ取り付け部のみ内側へ振って、角度を付けて、さて、アームの首の部分をどのように加工するか、せっかくだったら、オルトフォンの格好の良いシェルをそのまま使いたいのですが、結局、シェルとアームを繋ぐ部分が、全くの無用の長物、共振、その他問題があるかもしれないけれど、ここは、今回の工作で手慣れたアクリルを使う事に、まずは、アクリルの角材を鑢で削って、ステンレスのパイプにねじ込めるように加工、これが、根気の要る仕事で、しかも、削りすぎると、全てが水の泡、現物合わせで、少しずつ削っては、パイプに当ててみて、ぴったり合うようになった所で、シェルと同じ幅の、長めのアクリル板を作って、この、角材と角度を付けて接着、なんとなく様になり満足で、次は、いよいよ、これが神経を使う、ブチルゴムとビニールテープでがんじがらめの、裸のSPU Classic Aの戒めを解いて、更に、カートリッジコードを外して、これは、本当に神経を使う、何とか、外して、次に、Kontrapunkt bを外して、まずは、カートリッジとシェルのコードを外して、いよいよ、Well Tempered型アームとCotterを繋いである、糸の如き線に接続、実に神経を使う作業で、ここを失敗すると、大変、仕事より神経を使う大山猫ちゃん、何とか繋いで、それも、根元までしっかり繋いで、ここで一息、新しく作った、アクリルのヘッドシェルに穴を空けて、Kontrapunkt bを装着、どうも、レコードとの角度が上手くとれない、穴を空け直す事二回、何とか満足の行く状態に、もうすぐ9時、まずは後片付けをして、お鍋と、お刺し身の準備、ビールで乾杯、早速、レコードを、最初の記念すべきレコードはアート・テイタム、ベン・ウエブスター、低音が足りない、超低音波動発生装置の低音が足りない、そこで、超低音波動発生装置のプリアンプとして使用している、YAMAHAの音場アンプのボリュームを上げると、超低音の音圧が鼓膜を押し、圧迫を感じる、低音が締まった、実に、締まった、これは、ハウリングが殆ど無いから、音量を上げないといけなくなったわけで、つまり、今までは、ハウリングによって、低音にポジティブ・フィードバックが掛かっており、少量の音量で、ぼわぼわとした低音が発生していたと思われ、ポジティブ・フィードバックが無くなって、始めて低音そのものが、それで、音量が必要になった次第で、ベースの胴なりも、アート・テイタムのピアノがアップライトからグランドピアノに、重心が下がって、高域は、シンバルが漂い、ピアノのタッチも軽やかに、この、アート・テイタムのピアノ、古びたクラブの安物のアップライトと言った雰囲気が漂うのですが、それが、本当はどうか知らないのですが、グランドピアノ、ベン・ウエブスターのサックスがまた、ゆったりと、深い川のうねりのように、後は、素材がゆっくりと熟成するのを待つばかりで、終に、完成となったのでした。
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