超低音波動発生装置7 ― 2006/12/23
Well Tempered型トーンアームの完成に伴い、アナログ系に関しては、部屋の空気を揺さぶる低音の開封が可能となり、メインの音量を絞った、サロンモードの開封時にも超低音波動発生装置の音量を大音量開封時と同じレベルにすると、これが実に臨場感があり、演奏空間のうねりの中に虫の音がといった風情の開封になるのですが、と言うのも、メインの音量をゼロにして、超低音波動発生装置だけにすると、超低音成分が入っていないと思しきところでは、空気の動きだけで、おそらく、音として開封されるのは60Hz前後から、それ以上の音は全く漏れてこず、ローパスフィルターが効いた状態で、それに引き換え、現状のCD開封時の超低音波動発生装置の挙動はと言うと、人の声で言うと、男性の声はもれ聞こえるような状態、つまり、メインのスピーカーの音に被る部分が多大にあるということで、因みに、メインのスピーカーの低音開封最低周波数はおよそ70Hz弱、それで、それ以上の周波数の部分では、超低音波動発生装置の音が影響を与えるわけで、聴覚上、低域の締まりと定位、分解能が甘くなり、したがって、超低音波動発生装置のボリュームはあまり上げられないのが現状で、さて、アナログとCDのこのカットオフ周波数の差は、まず、共通のローパスフィルターが超低音波動発生装置のプリアンプとして使用しているAVプリアンプYAMAHA DSP-2000に一つ、この出力には600Hzのローカットフィルターが掛かっており、その左右独立した出力がさらに理論上おおよそ34Hzの6dBクロスのローカットフィルターを通して、超低音波発生装置駆動用パワーアンプSONY TA-N330ESと接続されているのですが、聴覚上はローカット周波数の4倍の120Hz辺りは漏れ聞こえる感じで、一方、アナログに関しては、超低音波動発生装置のプリアンプすなわちAVプリアンプYAMAHA DSP-2000への入力は改造フォノイコライザーアンプに内蔵して増設した34Hzのローパスフィルターを通した出力が入り、つまり、アナログ系には二段の6dBクロスのローパスフィルターが入っていることになる訳で、こちらはと言うと、メインのボリュームを絞って、超低音波動発生装置だけ作動させると、聴覚上は60Hz位の音までしか聞こえず、理論に就いては後から考えることにして、事実は、同じフィルターを二個入れると、どうも周波数のカットが急峻になるようで、聴覚上はクロスの二倍の周波数でカットされると言う感じ、そこで、大山猫ちゃん考えて、現在CDはと言うと、メインはCDピックアッププレーヤーからRCAケーブルで、改造47研信楽DACへ、一方、超低音波動発生装置はCDピックアッププレーヤーから、光ケーブルでD/Aコンバーター TEAC D-700に信号が渡り、アナログ信号に変更された後、超低音波動発生装置のプリアンプすなわちAVプリアンプYAMAHA DSP-2000へ、さらに、6dBクロスを経て、パワーアンプSONY TA-N330ESへ、つまり、デジタル系の経路にはローパスフィルターが一個のみ存在、アナログ同様D/Aコンバーター TEAC D-700にローパスフィルターを内臓させることも考えたのですが、もう一つ、FM放送、オープンテープデッキは、現在のところ残念ながら超低音波動発生装置の恩恵にあずかっていず、これらの諸問題を一挙に解決すべく、AVプリアンプYAMAHA DSP-2000の前段にパッシブ2chチャンネルデバイダーを挿入することを目論んで、というのも、AVプリアンプYAMAHA DSP-2000は入力を二系統持っており、現在でも、アナログ系入力とデジタル系入力を入力切替で使用しているのですが、現在のデジタル系入力の前段にパッシブチャンネルデバイダーを挿入、今回は16Hz6dBクロスでハイパスの方はインピーダンス変換型プリアンプへ結線し、ローパスの方をAVプリアンプYAMAHA DSP-2000へ結線、チャンネルデバイダーには通常はD/Aコンバーター TEAC D-700のアナログ信号を繋いで、必要に応じて、FMチューナー、あるいは、オープンテープデッキの出力を繋ぐということで、早速、ネットで、ケースとお気に入りのASCコンデンサーと抵抗を注文する大山猫ちゃんでした。過日部品が届いて、しかし、ここで迷いが生じる大山猫ちゃん、抵抗に関して、やっぱり、アーレンブラッドレーを使いたい、と言うことで、郊外の悪所へ、首尾よく抵抗を確保、虎の子の配線材を出して、まずはケースの加工と、RCA端子の装着、この辺りは、最近tonearm作成で手作業は手馴れており、難なく完了、今回は、以前フィルターを作ったとき、最初は忘れていたアースを最初に配線、内部配線も問題なく、空中配線で完了、早速繋いで、結果は如何に、経験したとおり、超低音波動発生装置からは、おそらく、カットオフ周波数の二倍、おおよそ、60Hz辺りから下の音しか出てこず、しかも、当たり前ですけど、ボリュームが上げられる、そこで副産物、今まで、FMやオープンテープデッキ再生に使っていた、インピーダンス変換型プリアンプの入力をこの、チャンネルデバイダーの入力に変更したために、プリアンプの入力を切り替えると、それだけで、両方のDACの比較視聴が可能、いずれにしても、これで、CD開封時の超低音問題も解消、低音の被らない開封音は、それこそ、怒涛のうねりの打ち寄せる海岸の岩に砕ける白波が深緑の海原と紺碧の青空に、輝き舞い踊る風情は、これはもう、音楽と言うより、音楽エネルギーの空間拡散で、大山猫亭のダイニングが音楽のエネルギーに満たされる様は、やはり、所謂ラジオとは異次元の世界と、感心する大山猫ちゃん、交響曲から、バイオリンソナタ、古典ジャズから所謂現代ジャズ、低音の分解能の良さは、ますます中高音を際立たせ、本当に、手の入れ様が無くなった感があるのでした。
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