大山猫亭玄関
大山猫亭
このプログの内容は、大山猫亭のオーディオシステム(音楽缶詰開封装置)の改造、改良を断片的に記載したものですが、これは、氷山の一角、大山猫ちゃんとは称しても、ほとんどの時間は仕事に捧げているのは、現代人、せめて、趣味の世界は、無軌道はちゃめちゃでと、自分で、自分の趣味の楽しい思い出を残したくて作ったホームページ、徒然なるままに、酒を片手に、罪のないシュールな大人の夢の世界を渉猟すると、何処も同じ、と、ほっとするものです。
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窪田式インピーダンス変換型プリアンプ12004/12/10

写真の黄色のダイヤルと緑のダイヤルのついた横長の装置がセレクターとプリアンプ(?)でキビタキのカービングが乗っている赤いスイッチのついた黒いパネルのボックスがその電源部です。なぜプリアンプに?がついているかと言うと、この装置は今を去ること十数年前、信号を470Kオームで受けて、インピーダンス変換を目的とするバッファーで電流量を十分にあげ,600Ωの低抵抗ボリューム(東京光音電波の2P65CSR25型2連)で出力電圧をコントロールするという非常に単純明快な理論(窪田登司:やさしく作れるスーパーアンプ、FETアンプ製作集p146-158)に感激して自作したもので、全ての音楽信号はこの装置を通してメインアンプに入力されることになります。製作から現在まで全くの故障知らずで、大山猫亭の音楽再生の要であり、映画上映用の7.1chでもその一翼を担っています。

PX4 single stereo amplifier 12004/12/10

大山猫ちゃん、北に入植、大山猫亭と称し、そこのダイニングルームに音楽缶詰再生空間の駆逐を目論むのですが、初代のパワーアンプは、大山猫ちゃんの真空管アンプ作成の2年余にわたる勉強の集大成として、自分で設計(といってもPX4や旧管のPX25のオリジナル回路を中心にいろんな回路を参考に考えたものですが)の結局は一番シンプルなオール3極管、3段、コンデンサー結合というもので、初段MH4、でML4の負荷抵抗を低くして出力管のPX4をドライブ、さらに整流管もムラードのFW4/500と全て英国出身の真空管で構成、出力トランスF-2007で、スピーカーの接続へは4Ωと8Ω端子を使い、PX4の負荷抵抗を浅くしており、整流回路はチョークとオイルコンデンサーを使うなど、昔のスタイルを踏襲、また、全段フィラメントは可変抵抗をつけた上で交流点火としてあります。残留ノイズはフィラメントの可変抵抗を調整すると、少量のNFB(3dB程度)がかかっていることもあり、スピーカーに耳を近づけてもほとんど聞こえません。さらに、初段のMH4に関しては、8本の中からまずは真空管のガラスを指ではじいてみて、中の構造物が響かないものを選択、ついでアンプに装着して、指ではじいてみて一番マイクロフォニックノイズが少ないものを起用しています。で、音はというと、スピーカーのユニットがFE206SuperとTA90Aの組み合わせではギターやバイオリン、室内楽までは音が綺麗で浸れるのですが、オーケストラやビッグバンド、あるいはトランペット、サックス、が入ったつまりピアノトリオ以外のジャズでは音量不足で団子になり、かといって音量を上げるとはっきり言ってこちらの体力がいる、しばらく聞いていると疲れて、音を止めるとほっとすると言った状態で、引越して、大きな部屋に移ってもそれは一緒で、ユニットの交換ということになったのですが、現在のローサーとJBLとは非常に相性がよく、次々とシステム全体の改良を行うにしたがって、音は発展し続ける感じで、多分アンプとスピーカーは別々ではなく一体と考えたほうが良いのではないかと思うしだいで、今の結論は、件のインピーダンス変換のみのプリアンプ、PX4 single amplifier、D-55 (Lowther PM6A and JBL UT-045Be)に件のスーパーウーファーが一塊で音の出口を固めており、どこかの視聴室で衝撃的な音楽に出会わない限りは今の音をより高めて行くことになると思います。

大山猫亭音楽缶詰開封装置スピーカー12004/12/14

大山猫ちゃんが音楽缶詰開封装置に再びのめり込んだのは、2004年、大山猫亭と称する、北の家に移住したのを契機に、ユニットの改造を行った下のスピーカー、大山猫ちゃんが、まだ体力十分の今を去ること10数年まえ、その体力にものを言わせて製作した長岡式D-55、移転した防音処理の部屋でこれで思い切って音を出せると音だしをし、その圧倒的エネルギーに満ち満ちた豪快ななりっぷりに体力の限界を感じ、もっと清冽な高音と見通しの良い中高音と弾力性のある低音がほしいと、年寄りじみた思いを抱いていたころ、遠い昔バックロードホーンに思いを寄せ始めたころからその姿にあこがれていたローサー(Lowther)の話が出て、さらに話を進めると大山猫のD-55とアコースタ115(Acousta 115)はサイズやホーンロードもほとんどおんなじ、ということでオリジナルのFE206Super (Fostex) に代わって左の写真のPM6A (Lowther)がD-55をドライブすることとなったのですが、FE206Superのユニットの磁石も巨大なものだったのですがPM6Aの磁石は奥行きがあり、D-55のスピーカーバックキャビネットにぎりぎりで、その上取り付け穴がほんの少し大きくしないと装着できず、回し鋸と鑢でバッフルを加工、何とかユニットを収めたのが左の写真で、ユニットの周りの塗装のない部分はFE206Superのユニットカバーの跡で、再塗装を施してないのは愛嬌、PM6Aの説明書によると慣らし運転が必要とのことで、しかも、音量の注文もあり、慣らし運転の時間の指定もあり、恐る恐るミンシャ・マイスキーのバッハチェロソナタを再生、そのあまりにも涼やかな晩秋の虫の独奏のような響きに装着の苦労も忘れてしばし聞き入る。それまでの知識では、ローサーのユニットは高音に癖を有し、低音再生が難しいので、乗りこなすのがとても難しい馬であると思っていたことも忘れて、ついにはワインを飲みながらチェロソナタの鑑賞。鳴らし運転もチェロで良いやと、そのままリピートで演奏を続けさせて、幸せな眠りにつくことになったのです。あくる朝起きて部屋に入るとその音はますます肌理細やかさをまし、朝の寝ぼけ耳にも心地よく、それから1週間大山猫亭では観客のいない夜中の演奏会が行われたのです。で、慣らし運転もすみ、楽しく音楽に耳を傾けていたのですが、そこはこの趣味の魔性の領域、良くても悪くても、衝撃的な変化が起こると、その影響は装置全てに革命の火を引き起こすことになるのですが、オーケストラのトライアングルの音がなんとも歯に詰まった肉の筋のように気になり始め、次第に音楽どころではなくなり、果ては今まで満足していたジャズのシンバルのアッタク音、太鼓の皮の音が等と、貧音妄想は広がるばかりで、今まで使っていたスーパーツィーターはFostexのTA90AでFE206Superとの相性は良く、満足していたのですが、これはもうスーパーツィーターの変更しかない、せっかく変えるならきっちりとしたものにしたいし、しかし、それなりに値段は高くなるし、と、悩んでいたのですが、

大山猫亭音楽缶詰開封装置スピーカー22004/12/15

JBLのUT-045Beが傷ありのため半額でという物件に遭遇、毎週眺めに行ってはまだ売れていないのを確認すること数ヶ月、結論として左下の写真となったわけで、試行錯誤の結果、アテネッターは絞らずに、クロスは16KHzで落ち着いたのですが、高音の満足度はというと、音も何もスピーカーシステムに不釣合いの値段のため良くて当たり前と評価も何も有らばこそ、しかし、インド、トルコ、中近東の民族音楽の鈴や鐘の音が静かな秋の夜の鈴虫の音のように聞こえるのも事実で、結局、スピーカーシステムはずっとこれで今後変更の予定なしということとなったしだいで、それでもしかし、試聴室に次々と運び込まれる古今東西のスピーカーの音は毎週チェックに行き、大山猫亭のスピーカーシステムを大きく凌駕するスピーカーシステムがないことを確認とは、げにも音楽再生の魔界は深遠で、ちなみに、大山猫亭のスピーカーシステムが試聴室にそびえる30cm、40cmウーファーを設えた巨大スピーカーとの試聴バトルに耐えうるのは音楽缶詰開封装置全景の写真の左右のスピーカーの後方に聳える自作の2本の柱(DRW with Fostex FW208N)が左右独立チャンネルのスーパーウーファーというより、超低音波動発生装置があるからで、このただの柱、20Hzの正弦波信号を入れると部屋の空気がぐらぐらと揺れるという代物で、鬼太鼓座の弓ヶ浜を再生すると遠くの笛の音が楚々と聞こえるなか、巨大太鼓の皮に撥の当たる音とともに部屋を揺らす波動が襲うのは確かに圧巻で、この装置を単独で鳴らすと洞窟のそこから響く怪物の声で、まったくハイカットのしてない信号を専用のパワーアンプから送り込んでいるのであるが男の人の声ぐらいがかすかに聞こえるぐらいの高音の漏れしかなく、しかし、それでもソニー・ロリンズのサックスの音がスーパーウーファーのオンオフで少し肥満するのを抑えるために、天井に向いた開口部に雑巾を二つ折りにしたのを被せているのですが、サン・サースの交響曲のオルガンの重低音に合わせて雑巾が持ち上がるの見ていて楽しいという、お部屋の空気揺さぶり装置として大山猫亭のスピーカーシステムの大きな一翼を担っているのです。

ターンテーブル12004/12/16

カートリッジはオルトフォンSPU Classic A、オーディオテクニカAT-MONO 3/SP、その他現在休止中のデノン、グレース。プレーヤーはテクニクス SL1200MK4で、知り合いの方に頂いたSPレコードを再生したいために75回転SPレコードに対応の当機を求めたしだいで、結局それがきっかけで捨てずにとっておいたLPの再生を、これも捨てずにおいたデノンのカートリッジで再生、しかしさすがに10年以上寝かしておいた針は音はでるものの再生不良、新しくデノンを買いに行って、その昔カートリッジの代表のように脳裏に焼きついていたオルトフォンと出会いオルトフォンSPU Classic Aを手元に置くことになったしだい。

DAコンバーター12004/12/24

D/Aコンバーター TEAC D-700(左の写真の二段重ねの下のほう、ちなみに二段重ねの上のほうが現在休止中のTEAC P-700)は入力が同軸と光があり、対応周波数も広くデジタル系プリアンプとしては使い勝手が良いこともあり、さらにAnalogDevices D/AコンバーターAD1862を方チャンネル2個、合計4個で構成していることもあって大概の安いコンバーターとコンバートしたくなく、それでも少しは気休めをと、直出しの電源ケーブルを撤去し3P外付け電源ケーブルが使えるように改造、オヤイデ電気の赤い電源コードをつけてみたりするのは魔界にはまった人の常。ちなみに、電源系に関しては、システムに関連する壁のコンセントは全て3Pに変更、主要アンプとCDトランスポート、D/Aコンバーターの電源は独立に採って、アナログ系とデジタル系も別々のタップを使用などある程度の魔界の儀式はお作法にのっとって、使用して来た訳で、まずは、この状態でCDトランスポート、CEC TL51Xと組んで、始まったのです。