Well Tempered type tonearm 自作7 ― 2007/01/04
お正月の三日間、初詣と、その後の山歩き以外、一歩も外に出ず、ひたすら、音楽缶詰を開封しながら、飲んでは食べ、食べては、飲み、その間、お風呂に入り、お休みになり、今年の年始は、勤務が2日でまた、お休み、暮れに買い込んだジャズのレコードを楽しむ日々の中、いよいよ、通常の勤務が始まるのでしたが、エージングが進み、ますます、宜しい、デジタル系の開封、当然、アナログも今や、異次元の完成度、しかし、どうも、何か、違和感が、やはり、Well Tempered type tonearmは完結を見ていなかったわけで、と言うのも、Well Temperedに触発されて、改変を行った、デジタル系音楽缶詰開封装置の目を見張る変貌にともない、デジタル音楽缶詰を聴く機会が増え、超低音波動発生装置からの中低音域の音の漏れが無くなり、音の定位が明確に、今まで、アナログ系ばかりに傾倒していた時は、その、定位の問題については、つまり、音場が左スピーカーの左方に広がるのは、大山猫亭ダイニングの構造の問題、家具の問題、そこで、音楽缶詰開封時には、縦長の棚の引き出しを、ランダムに引き出して、中高音を乱反射させる工夫をしていたのですが、デジタル開封に関しては、定位は問題ななさそう、そうなると、いても立っても要られず、何が悪いのか、何処に原因があるのか、終に悩みこむ大山猫ちゃん、もう一度、Well Tempered type tonearmの機能的構造を模索、アームを吊っているテグスを広げると、インサイド・フォース・キャンセラーが強くなる、つまり、一点で吊っていると、殆ど左右に回っても捩じれは起こらず、広げると、捻じり角度の角度が増えると、戻ろうとする力、即ち、インサイド・フォース・キャンセラーが強くなる、これは、他のトーン・アームの方式と異なり、インサイド・フォース・キャンセラーが内周に行くにしたがって強くなる、因みに、レコードを再生しながら、テグスの基部を、螺旋を回して広げて行くと、つまり、インサイド・フォース・キャンセラーを強くして行くと、音場が左に偏位していくのが明らかで、つまり、今の症状は、明らかに、インサイド・フォース・キャンセラーの効きすぎ、彼の瀬川冬樹さんの文章、これはSMEのアームを喩に解説したもので、まず、決定的な違いは、SMEでは、インサイド・フォース・キャンセラーは一定、通常の状態では、内側に行くに従い、インサイド・フォースは増加、その影響をすくなくする為に、再内側でトラッキングの角がゼロに成るようにすれば、内側のインサイド・フォースを少なく出来、外周から内周まで、比較的均一なインサイド・フォースが発生、結果的に、一定のインサイド・フォース・キャンセラーの状態では、外周から内周に亘って、最良のトラッキングが期待出来るわけで、しかし、大山猫亭Well Tempered tonearmでは、インサイド・フォース・キャンセラーが外周で最小で、最内周で最大、そうすると、瀬川冬樹さんの解説のSMEのアームの設定では、内周では、明らかにアウトサイド・フォースと言う事に成る訳で、最外周でインサイド・フォースが殆ど無く、即ちトラッキング角がゼロで、内周に向かって、インサイド・フォースが増える状態、つまり、普通の状態にすれば、Well Tempered tonearmの内側に行くに従い増えるインサイド・フォース・キャンセラーと実に上手く打ち消しあって、最良のトラッキングが得られると言うことに思い当たった大山猫ちゃん、さらに、今のアームベース、と言っても木のブロックの上に乗っているのですが、縦置きにすると二個のブロックに微妙に差が在って、がたぴしして、これは宜しくない、たまたま、二個のブロックを横置きにして、二個重ねたら、高さがプレーヤーの上面とぴったし、そこで、横置きに二個重ねた木のブロックにブチルゴムでアームベースを三点固定、これも、今回思い付いた事なのですが、カートリッジについていた運搬時針保護用のキャップ、これを付ければ、アクリルのヘッドシェルの上に、水準器を置いても、カンチレバーに大きな力がかからないので問題無し、そこで、アームを吊っているテグスを継いである螺旋を調整して、しっかりカートリッジの水平をとって、さらに、レコードに針を落とす時、アームを吊っているテグスに捩じれが殆どかからない状態に、つまり、インサイド・フォース・キャンセラーがかからない状態に、アームベースの位置を決めて、最後にレコード最外周の溝で、トラッキング角がゼロに成るようにプレーヤーとアームベースの位置を調整、いよいよ、大山猫ちゃんの理論が試される時、ソニー・ロリンズの復帰後のアルバム、レコードの溝に針を降ろすと、今まで、左から聞こえていたノイズが、プレーヤーに近い右のスピーカーから、御座所に座り耳を欹てる大山猫ちゃん、右のスピーカーから朗々としたロリンズのテナー、野太さがやや影を潜め、しかし、張りのある、少し細身に成った、それでも、ロリンズ、右の音場のエネルギーも十分に、結局、ながきに亘って悩んでいた音場の非対称は、デジタル系では、超低音波動発生装置の中低域の音漏れに依る被りで、アナログ系ではインサイド・フォースの調整不十分に依るものであったということで、ビバルディーの海、低音部楽器が十分な力で右の音場に定位し、久々に、顔に毛の無い猫チャンがもっと低音は出ないの、ボリュームを上げると、頷く姿に、これは、また次元を超えた、音場を感じるなら、喜歌劇コウモリ、右から左へ、左から右へ、オーケストラ、コントラバス、チェロがしっかり土台を作る中、バイオリンは歌い、ソプラノ、テノール、メゾ、バリトン、バスが動き、歌い、ジャズを開封すれば、コルトレーンが、ゲッツが、ペッパーが、ロリンズが、それにしてみ、バンガード、司会のお兄さんの声が、舞台の音響で、もう、今はこれまで、かくして、終に、二ヶ月に亘るWell Tempered tonearm顛末が完結を見た訳で、暮れに買い込んだ、中古レコードの開封が夜な夜なの楽しみの大山猫ちゃんということに成るのでした。
大山猫亭グランドピアノ音楽缶詰開封装置1 ― 2007/01/20

音楽缶詰開封装置がまたもや安定期にはいり、特に用事はないものの、年明けて、初めての郊外の悪所、悪所のおじさまと、遅まきの新年の挨拶を交わし、と言うのも、郊外の悪所のおじさま、正月の間、優雅なオーストリア漫遊、漫遊の四方山話を、それに、Well Tempered type tonearmの顛末の報告を、そんなこんなで終わるはずでしたが、ああ、何と、この魔界には、いろいろな罠がしかけてあり、大山猫ちゃんが腰掛けている右の棚、眺めるともなく、なんか、違うものが、大山猫ちゃんの目に留まったのが、スピーカーでは見慣れたJBLのロゴの入ったアンプが、JBLのアンプ、本物を見るのは、大山猫ちゃん初めてで、見れば見るほど、大山猫ちゃんを引き付けて離さない佇まい、依然スピーカーのPlutinumの音を聴いた時と同じ、その時は、音だったのですが、音を聴いてもいないのに、その容姿、それだけで、引き付けて離さない、何かが、聞けば、なかなかお目にかかれないもので、状態は非常に良い状態、市場に出てこない希なもので、だから、今までお目にかかった事が無かったと言うわけで、音はというと、ちょっと変った音がしますよとのこと、大山猫ちゃん、一昨年の11月その音に一目惚れして、お求めのPlutinamuこれを鳴らすアンプの手持ちが無く、と言うのも、Platinum、ある程度パワーを入れないと真価を発揮せず、大山猫ちゃんのKT66ppUL mono amplifierをしても、鳴らしきらず、何時も、グランドピアノの影で、窓の外を眺めている状態、Platinumをこのアンプで鳴らしてみたら、姿もぴったし、そこで、持ち帰って聴いてみて良いですか、どうぞ、どうぞと言う事で、愛車シト太郎に積み込んで御帰還、件のアンプは、明日、顔に毛の無い猫チャンが留守の間に堪能と、お家に持ち込んだだけで、明日の楽しみ、因みに、このアンプ、JBLプリメインアンプSA660、それはさておき、久しぶりの本当に美味しいステーキ、と言う事で、幸せに、お休みの大山猫ちゃんでした。
大山猫亭グランドピアノ音楽缶詰開封装置2 ― 2007/01/21

顔に毛の無い猫チャンを宴会場に送り、大山猫亭に取って返した大山猫ちゃん、ピアノの影の、窓際のPlutinumを大山猫亭、猫族冬の友、炬燵の窓側に置いて、スピーカーコードを出して、スピーカーコードのコネクター、これは、旧式のプッシュイン方式、しかも穴はそんなに大きくなく、太いコードは入りそうにない、しかし、手持ちのスピーカーケーブルは故あって、片方は、PCOCCのより線、これが幸い、接続の表示がAとB、普通はLR表示なのに、まあ、良い、多分right leftと言うぐらいだから、Aが右だろうと、早速継いで、さて、入力を何にするか、手直にあった、オープンリールテープデッキ、ピンジャックで継ごうと、はて、いやはや、このアンプ、スッキリしているはず、入出力関係は、デッキの底に、なんでこうなるの、後で調べて、答えは分かるのですが、実はこのアンプ、元々、プリアンプがあって、それに、後ろにパワーアンプをビルトインした形で、つまり、セパレートアンプを、前後に配して、結線、同じケースに収めた状態、話によると、先発のプリアンプSG520の基本回路を踏襲したプリアンプ部にパワーアンプSE400Sを前後で合体した状態で、普通のプリアンプの背面にパワーアンプにくっ付いた為に、入出力系が合体部の底についた次第、これは、いささか大変、RCAピンジャックが大きいと、アンプが座らない状態、仕方なく、本を挟んで嵩上げして、ピンコードを接続、電源を入れて、オープンデッキには、FMから録音したカセットを編集した、実況録音のドボルザーク、新世界、音が出たとたんに、大山猫ちゃんの頭はぐらぐら、スピーカーの左右の距離は、炬燵台の幅、約2m弱、ヒスノイズは強く、何だか、ワウフラッターも感じられるのに、これが又、炬燵の向こうのサッシの外に見える、白梅の咲き誇る庭の景色の中に、オーケストラが、そして、その弦の、金管楽器の、生々しい事、水気をしっかり含んだ水蜜桃、バランスつまみを回すと、定位も思いのまま、不思議なのは右に回すと、左の方へ音像が移動するのは、ちょっと変だけど、そんなことは、気にしない、結局、第一楽章を聴いて、拍手も窓の外の景色の中に広がり、第二楽章、これは、何とか、音源がしっかりした、CDを聴いてみたい、と、そこで思い付いたのが、これも、今は二階のスピーカー、その名も、長岡式スワン、の上に、隠居を決め込んでいる、Philipsのポータブル様CDプレーヤー(AZ6829/06H)、これは、それこそ10数年前大山猫ちゃんがその形に感動して、販売当時買い求めたもので、お部屋の飾りになるほどの素敵な姿、今は、本当に飾りになっていたのですが、早速継いで、しかも、ピンジャックはCDプレーヤー側は挿しこみジャック、その上、線は普通の細い線、金メッキはしてあるものの、全くの付属品、しかし、RCAピンジャックが小ぶりなので、接続した状態で、アンプを普通に置く事はできる、と言う事で、早速音を出してみる事に、Heige Lien Trio、その低音の豊かで、エネルギー、大山猫ちゃん殆ど腰を抜かし状態、それに、パーカッションの金属音が、これがまた、ぞくぞくするような、庭の梅の辺りで、しっかり鳴って、サッシのガラスが無い様に、音場が庭にまで広がり、それだけならまだしも、大山猫ちゃんの胸元まで音場が迫り、しかも、石のアンプなのに、例えば、アキュフェーズとB&Wを組み合わせた時のように、金属音にもピアノのアタックにも刺が無い、秋の空を背景に、白いすすきの穂が、くっきりとしているのに、その境界は、実に細やかで、耳を逆撫でしない、心地よい事限りなし、それなのに、その内に秘めた、衝撃音は、しっかりエネルギーと芯があり、これは、何とかしなければ、つまり、定位置を見つけて、この段階で、大山猫ちゃん、この組み合わせで、音場を作ろうと、大山猫亭に第二の音楽缶詰開封装置として導入しようと、無意識の内に決めたわけで、そうなると、顔に毛の無い猫チャンが見た時に、その髭を刺激しない様に、優雅に、大山猫亭ダイニングに融和させなければと、まずはPlatinumの置き場所を決めることが先決で、大山猫亭のダイニングの西方の窓の傍には、ヤマハのグランドピアノが置いてあり、Platinumの天板と底板はピアノ仕上げの黒、と言うことで、グランドピアノを挟んで、配置、すると、スピーカーがピアノと同化して、これが目立ちにくくなる、これは良い、その上、グランドピアノの曲線部がスピーカーの間に入り、なんとなく、パラゴンの趣で、そこでSA660、ピアノの上に置いて、しかも、グランドピアノの半島の一番突端に、その上に、ポータブルCDプレーヤーと電源は幸いにピアノの奥にあり、これも問題なし、そこで、スピーカーコード、これは、数ヶ月前まで、ローサーD55に使用していたコード、両方がバナナプラグ、しかし、大山猫ちゃん、小道具は何でも作っており、二階のテレビの台の引き出しから、大型のスピーカーターミナルをPCOCCの線と繋いで、つまり、縒り線対応のスピーカー端子とバナナ端子を繋ぐアダプターを持ち出して、これで、一件落着こうなると、オーストリア製フィリップスポータブルCDプレーヤー(AZ6829/06H)のコネクトケーブルを考えたいところで、そこで思いついたのが、線は細いけど、音は良かった、ベルデンの網線シールドむき出しの、カートリッジから昇圧トランスまで外付けで作った線、今は、Well Tempered type tonearmが主役になり、今は浪々の身、これがまた、着けてあるRCA端子が線にあわせて、極小ぶりなもの、これを使おうと、さて、右左チャンネル三接点のプラグ、これをどうしよう、そこで、意を決して、モールドプラスチックを少しずつ破壊、結局、プラグ部分を裸にして、コードを自作、これでよし、早速アンプと繋いで、結構細い線だけど、音は思ったとおり、低音よりの蒲鉾、しかし、高域も綺麗に伸びて、これで、解決、そうなると、もう一つ、電源コード、SA660の電源コードの接続部は、今流行の規格の3Pとも異なり、大方の電化製品のコードの雄プラグが固定してあるのと同じ状態、そこで、CSEの電源コード、3Pプラグのアースピンを外し、普通のコンセントに差し込めるようにして、更に、雌型プラグの部分を外して、これも、引き出しの中に合ったコード延長用の雌プラグ(これだと、SA660の電源コードの接続部とピッタシの規格)に交換、早速、つないで、スイッチを、実に生々しい音に、大山猫ちゃん、これで文句なし、ということで、安住の地を得ることになったのですが、それにしても、たった三つの機械を組み合わせただけで、大山猫亭の音楽缶詰開封装置に肉薄する音楽開封が出来るとは、この、数年は何だったんだろうと思う大山猫ちゃん、やはり、ローサーD55バックロードホーンスピーカーが鳴らしこむのに難しいスピーカーだったのだろうかと思う大山猫ちゃん、アントニオ・カルロス・ジョビンのイパネマから来た男(CD三枚組み)を流しながら、猫の友、炬燵に寝転がると、心地よいボサノバの歌声が耳を擽るのでした。
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